日本の山奥を舞台にした心理ホラーアドベンチャー
神 SHENは2025年10月21日に、深い山奥の廃温泉施設の新任管理人として赴任して日常点検をすると、異常現象が多発するホラーアドベンチャーゲームの「霧の温泉 Misty Onsen」をリリース。
あらすじ・世界観
静寂に飲まれた温泉施設、その日常点検が絶望の入口に
プレイヤーは、深い山奥の廃温泉施設「霧の温泉」の新任管理人として赴任します。
施設はすでに廃れつつあるものの、会社からの命令で日常点検を継続するよう指示されています。
しかし、点検を続けるうちに、山には人間の常識では説明のつかないものが潜んでいることに気づきます。
施設の敷地内、山林の奥、古びた建物――それらは「声」「異臭」「足音」「影」といったかたちでプレイヤーを追い詰めます。
ゲーム内には「作業マニュアル（メモ）に従うこと」が明記されており、その内容として以下のようなルールが示されています。
- 目立つ服を着ること
- 指定ルートから外れないこと
- 呼び声が聞こえても振り返らず応答しないこと
- この山に女性はいないことを覚えておくこと
- 異臭を感じたら直ちに退避すること
このように「守るべきルール」と「逸脱の先にある恐怖」が本作の中核概念です。
また、熊・銃を持ったハンター・硫化水素ガス・そして“説明のつかないもの”といった複数の脅威が作品世界に存在し、プレイヤーに緊張感を与えます。
ゲームプレイと特色
従順か、反抗か。逃げるか、見つめるか。
操作と基本構成
「霧の温泉 Misty Onsen」は一人称視点での探索型ホラーゲームです。
プレイヤーは施設内やその周辺を点検ルートに沿って巡り、指定された作業を行うことが主な目的です。
戦闘要素はなく、逃走や回避、逃げる判断が中心となります。
メモに記されたルールに従うことが生存の鍵となっており、ルート外れや呼び声への反応など、ちょっとした選択が“怖さ”を生み出します。
恐怖の演出と“逸脱”の構造
本作では「声が聞こえる」「異臭が漂う」「影が揺れる」など、逐次的に不穏な演出が挟まれます。
特に「女性の声」「名前を呼ぶ声」が重要なトリガーとして機能しており、それらに反応するとプレイヤーは致命的な状況へと向かう可能性があります。
また、ゲームには明確な戦闘システムがなく、「逃げ」「従う」「観察」「判断」がメイン。
これにより、プレイヤーは自ら選択し制限の中で進む“ホラー的体験”を味わえます。
雰囲気・没入設計
温泉という日常的な施設を舞台に、廃墟・山林・霧・静寂といった要素が組み合わさり、孤立と不安を増幅させます。
プレイヤーが「管理人」という立場ながら自分のルールブックに縛られるというメタ的な構図も興味深い設計です。
レビューでも「山そのものが脅威になっている」「静かな日常が一転して狂気に変わる流れが良い」といった評価が挙がっています。
霧の温泉 Misty Onsenの考察・感想（ネタバレ有り）
地元民でも訪れることのない廃温泉施設の新しい管理人として赴任してきた主人公。
こんなところ、いくらお金積まれても行きたくないくらいの雰囲気の場所。
この廃温泉で生き残っていくには謎の怖いルールがある。
目立つ服を着る、道を外れない、声に返事しない、この山に女性はいない、異臭を感じたら逃げる。
「出る」に決まってるやつだ。
物語の展開としては、管理人としての5つの作業をこなしていくことで展開していく。
- 温泉の硫黄濃度試験
- 機械室およびポンプシステムの点検
- 温泉プールの水位と圧力データの日次記録
- 温泉水の品質検査と保守
- ログ引き継ぎおよび点検サイン帳の管理責任者
鬱蒼とした森のようなだだっ広い施設。
昼間はチルを感じる空間だが、空が暗くなると話は全く変わる。
そんな中、地図に書き込まれている10ヶ所以上の目印を巡りながら、5つの作業を完結させる。
暗くなると名前を呼ばれて振り返るとゲームオーバー。
硫黄の匂いが充満して、走り抜けないとゲームオーバー。
道から外れると立っている黒い女の影に近づくと襲われてゲームオーバー。
地面を這う女に追いつかれると襲われてゲームオーバー。
そんな危険な土地だ。
1つの目印から次の目印までの距離はそこそこ長く感じる。
同じようなマップが登場するので、ループしてるんじゃないかと勘違いする。
雰囲気怖がらせゲーかと思いきや、ホラーゲームに慣れている人間もビックリさせるくらいのジャンプスケアもある。
「音」もまた怖さを増長させる。
そして、事は幽霊だけの騒ぎじゃない。
巨大なタコのような生物らしきものにぶっ叩かれて死亡したり、上空に植物の化物がいたり、UFOらしきものが飛び立ったり。
オカルト番組の各コーナーをたった一つのゲームで総なめをしている。
普通だったらコメディホラーになるような、こんなてんこ盛りホラーだが、しっかりと完全オカルトテイストに仕上げている。
せっかく仕事を果たして、異様な物から逃げおおせたと思ったのに、結局は連れて帰ってしまう不吉な終幕を迎えてしまう後味の悪さも嫌いではない。
霧の温泉 Misty Onsenの総評
| ゲーム性 | |
| 操作性 | |
| 難易度 | |
| グラフィック | |
| 恐怖度 | |
| 総合評価 |
