ウイルスのようなexeを開くと恐怖が増殖する
Akinu-あきぬは、仕事で使うパソコンのデスクトップに出現したexeファイルを開くと、薄れていた過去の記憶が蘇り、恐怖の未来が待ち受けていたホラーアドベンチャーゲームの「sin.exe」をリリースしている。


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sin.exeの感想・総評(ネタバレ有)
ウェブ版ではなくDL版をプレイ。
WindowsチックなOSのデスクトップを操作したり、ビジュアルノベル形式でストーリーが進むアドベンチャーゲーム。
2ch全盛期時代を彷彿とさせる、Flashアニメーションを駆使したゲームのような質感で、どこかしか懐かしさすら感じられた。
当初は、交通事故で亡くなった主人公の妻が、何かを伝えたくてパソコンにデータを流し込んだのかと思ったが、そう一筋縄でいくシナリオではなかった。
物語が進んでいくと、「そう繋がっていくのか」という驚きすら感じる。
文字を入力したり、本物のパソコン操作のように画像ファイルを開いたりしながら、ゲームを進めていくが、エンディングはひとつで謎解きの要素はないため、すんなりとエンディングまで到達することができる。
デスクトップに不穏な文字がプロンプトと共に映し出されたり、壁紙に設定している家族写真が歪んだりと、恐怖を感じさせるポイントはいくつかあるが、このゲームの本質は恐怖よりも「絶望」だ。
ゲーム性 | |
操作性 | |
難易度 | |
グラフィック | |
恐怖度 | |
総合評価 |
sin.exe 考察






ゲームを始めたばかりの時は、亡くなった主人公の妻が霊体となって、何かを伝えるために主人公のデスクトップにexeファイルや画像ファイルを散りばめたのかと思ってしまう。
ただ、プロンプトに表示されるメッセージなどからも、明らかな「敵意」が見られる。
そのため、主人公が実は浮気をしていたなどといったことがない限り、妻が起こしている現象とは考えられないことがわかる。
ファイル操作をしていくと、幼少の頃の記憶が蘇り、自分の不注意のせいで女の子が自分の代わりに交通事故で亡くなってしまっている事実がわかる。
しかも、主人公はその場から逃げてしまっている。
被害者の女の子は母子家庭。
母親の悲しみと憎しみは深い。
そのため、自らの命を引き換えに交通事故を起こし、主人公の妻を殺害する。
そして死後も憎悪の念は収まらず、主人公本人ではなく、かつて自分がそうされたように主人公の息子を交通事故を引き起こし殺害するに至る。
そうして復讐劇は完結されて物語もフィナーレを迎える。
救いのないシナリオに胸が締め付けられる。